NTMRの数学メモ

数学について調べたことを書きます。高校数学に毛が生えた内容。

2020-01-01から1年間の記事一覧

√(1+x²)と放物線

√(1+x²)の不定積分はいろいろな解き方があるんだなーと思ったのでまとめます。 (1)は1+x²が見えるのでx=tanθとおくもの。これは自然な発想ですが、そのあとの1/cos³θの不定積分が大変。 (2)はt=x+√(1+x²)というムリゲーな置換。でも思いつきさえすれば…

2021テトレーション2021を99で割った余り。

2021テトレーション2021(2021の2021の2021の…2021の2021乗乗…乗乗)を99で割った余りを求める問題を過去に扱いました。 natsu1014-brog.hatenablog.com そこでは計算過程を本題ではないという理由で省略しましたが、ケッコー大変だった記憶があります。なの…

ロピタルの定理

「ロピタルの定理 証明」でggったら比較的上の方に僕のブログで出てきて、もし誰かに読まれたら恥ずかしいなと思いました。Mathcatです。 ざっと一通り証明したつもりですので、振り返ろうかなと。リンク(Part1~4)は最後に貼っておきます。 やはり、高校数…

ロピタルの定理の証明Part.4

ようやくロピタルの定理の証明ができる…!コーシーの平均値の定理を用いれば決して難しい証明ではありませんが、バリエーションが豊富ゆえ全体として多くなりました。今回は0/0の不定形についてx→a+0,x→+0,x→+∞の順に証明します。 正直、今回はヨ〇ノリさん…

数学夏祭り問2

Twitterで数学夏祭りなるものが開催されており、当然解かせていただきました。 誰でも参加できる2週間に渡るTwitter難問チャレンジ数学夏祭り 第2問は「幾何」「解答する、拡散する、解説する」それぞれにキャンペーンプライズを進呈!みんなで祭りを盛り上…

ロピタルの定理の証明Part.3

もはやノルマと化したロピタル。0時を過ぎてから書き始めたけど、今回は短めだったのですぐ終わった。 いよいよ次回はロピタルの定理の証明!ではでは~

ロピタルの定理の証明Part.2

ロピタルの定理の証明の続きをしていきます。正直厳密性は心配。本当は画像も添えるべきだろうけど、面倒() 自分が分からない部分に気づくためのアウトプットくらいのつもりで書いています。 途中しれっとn→∞のときn(n)→∞というのを使っていますね。いうて任…

ロピタルの定理の証明Part.1

前回まで考察していた複素三角形は飽きてきたのと、恐らく需要がないので休止として、何か面白いことに気づいたらまた書くことにします。 ということで今回からは(完結する保証はありませんが)ロピタルの定理の証明をしていきます。最近背伸びをしてYouTub…

黄金比とフィボナッチ数列と双曲線。その2

前回の続き…といっても前回の整数 x,y についての方程式と整数 X,Y についての方程式の解が対応していることを確認するだけです。 あとは整数 X,Y についての方程式の解が (±C_n,±F_n) だけであることを証明をすればOKです…が、多分そこがとんでもなく難しく…

黄金比とフィボナッチ数列と双曲線。その1

何かの問題を解くか考察しているときに偶然遭遇した x²-y²+xy=1 という双曲線が通る第1象限の格子点を並べると(1,1),(2,3),(5,8),(13,21),…となりフィボナッチ数列が浮かび上がります。第4象限を見ると…,(-13,8),(-5,3),(-2,1),(-1,0)となり非正整数番に拡…

外積の大きさと体積の関係

natsu1014-brog.hatenablog.com 前回疲れ尽きて予想として放置した、外積の大きさと体積の関係について、僕の間違えでなければ簡単に示すことができたので、それだけ紹介しておきます。前回をまだ読んでない方は、先にそちらをどうぞ。 力づくでやろうとする…

外積の拡張と行列式

東大出版会の線形代数入門をようやく読み始めました。まだ第一章を読み終えたばかりですが、気になったことがあったのでブログを書き始めました。 今回のテーマはタイトルの通り、外積と行列式です。まず、行列式について簡単に説明します。 一般のnに対する…

二元数

前回、複素数を拡張した四元数を紹介しましたが、四元数という言葉を聞いたら他の自然数 n に対して n 元数が定義できるのか、ということを考えるでしょう。実際、四元数の他にも八元数、一六元数といったものが定義できるそうです。逆に、数学者たちが定義…

四元数と-1の平方根

今回は、双曲線関数や複素三角関数に並んで高校時代の僕を興奮させてくれた四元数を紹介します。四元数とは端的に言うと、複素数の拡張版です。 昔の数学者はi^2=-1を満たすiという虚数単位を定義することで複素数を作ることに成功しました。一番最初に虚数…

水を入れた水筒の重心

たまに、水筒やペットボトルを投げて、地面に立たせる動画がありますよね。あれ、すごいですが、実際にやろうと思ったら水はどれくらい入れておくのが良いのでしょう。重心が最も低くなればよいと思うのですが、満タンでも空でも重心は水筒の中心で、水を少…

行列式の定義と基本的な3つの性質

今回扱う内容、本当は昨日投稿するつもりだったんですけど、PCを閉じたせいか書きかけが消えてしったんですよね…。月曜にはテストがある状況でこんなことしている場合ではないですが、作った画像を使わないのも落ち着かないし、大した内容でもないのでちゃち…

正多面体を覗く。

もしも王様ゲームで「正二十面体を描け」と命令された時の対処法を紹介します。 まず、次の図(左)は誰が何と言おうと正四面体です。ニコ君視点で見たらこのように見えますし、三角形の数を数えても、手前に1つ、奥に3つあります。 正四面体に見えますよ…

三角関数の複素数への拡張

三角関数は初め、直角三角形による定義で学んだと思います。そのときは定義域が0<θ<π/2でした。しかし、単位円による定義を行うことで、定義域を実数全体に拡張できます。 では、次は定義域を複素数全体に拡張できないでしょうか? ということで、今回のテー…

n!とmCnをpで割り切れる回数について。

高校数学の教科書レベルの問題に次のようなものがあります。 「100!は3で何回割り切れるか。」 これは、 100÷3=33余り1 33÷3=11余り0 11÷3=3余り2 3÷3=1余り0 1÷3=0余り1 といった計算から、1から100までの整数に3,3²,3³,3⁴の倍数がそれぞ33,11,3,1個ずつ含…

x^x^x^…のx=0付近における収束性について

初めて書いたブログでx^x^x^…の収束性について扱いましたが、その中で訂正してある通りこれが収束するxの最小値に誤りがありました。ふと思い出したので、謝っていることの証明だけします(具体的な値の求め方も読んだけど、難しかったのでこのブログでは扱…

使わない公式part.1「楕円の内接円」「接線かつ法線」

休日に数学を始めるとキリがなくなりますね。本日2本目のブログです。 僕は一般化をするのが好きなので、次の2つの問題を解いてみました。 具体的な値を代入して確認はしましたが、正確性は保証しません! 補足すると、符号関数sgn(x)はx>0ならsgn(x)=1,x<…

行列のn乗に関する実用性のない一般化(とおまけ)

最近、行列の勉強を始めました。といっても、ヨビノリさんの連続講義を一通り見ただけですが…笑あとは一応、薄い本ではありますが、インデックス出版から発行されているコンパクトシリーズの線形代数編を読んでいます。まだ復習の段階ですが、早くジョルダン…

三角関数などの微積一覧

お久しぶりです。だいぶブログを更新せずに放置してしまいました。というのも、数学をやる時間が減ったことに加え、面白い話題が見つからなかったのです。 今回ようやくブログを再開したのは面白い話題が見つかったわけではなく、このブログを勉強した内容を…

実数範囲における割った余りの定義。それと積分、極限。

Q.このグラフが表す方程式は何でしょう? A.y=(x+1) mod x 「どういうことやねん」って人もいると思うので、日本語で説明すると「x+1をxで割った余り」を表すグラフです。x≧1ではy=1、x≦-1ではy=-x+1となるので、このグラフで面白いのは-1≦x≦1の部分でしょ…

巨大な数を割る話(証明編)

今回は前回の正統な続きです。軽く振り返ると、前回は次の問題を解きました。 しかし、そのために、オイラーの定理から得られるある等式を使用しました。その等式はまだ証明していなかったので、今回はその証明をしていきます。前回は証明なしの(不完全な)…

巨大な数を割る話※未証明

気がつくともう午後9時を過ぎ、こんな記事を書いている場合ではないのかも知れないが、数学は僕の一部って感じなので、こんな時間でも記事を書き始めます。 今回は2021 ↑² 2021を99で割った余りを求めていきます。 恐らく「↑²ってなんだよ?」って思う方が…

√tan(θ)の不定積分

なつまれの一日は一問の数学から始まる...というわけではないけど、昨夜WolframAlphaで見つけた不定積分を載せます。今回はそれだけです。ちなみに自力で解いた部分は0です笑 この証明で一番難しいのは1/(t⁴+1)の部分分数分解だと思います。t⁴+1の因数分…

初等関数で表せない不定積分について

前回の最後に、次はテトレーションについて書くと言っていましたが、別のものに興味が湧いたので今回はそれについて書きます。参考にした主なWikipedia記事はこちら。 指数積分 - Wikipedia 数Ⅲの積分を習った方は、慣れてきた頃にこのような疑問を持ちませ…

x^x^x^...とW関数について前回の補足

今回もWikipediaを参考に書いていきます。参考にした以上、URLを貼っておきますので、より正確な情報を知りたい方はそちらを見てください。 ランベルトのW関数 - Wikipedia テトレーション - Wikipedia (あれ、この記事の存在意義って...?) まず初めに前…

実数範囲のランベルトのW関数について

初めての記事では、ランベルトのW関数について知っていることをmathchaを用いて整理してみました。内容は主にWikipediaを参考にしています。 恐らく多くの方がランベルトのW関数について知らないかと思います。実は僕もよく知りません^^;もはや、この画像…