NTMRの数学メモ

数学について調べたことを書きます。高校数学に毛が生えた内容。

x^x^x^…のx=0付近における収束性について

 初めて書いたブログでx^x^x^…の収束性について扱いましたが、その中で訂正してある通りこれが収束するxの最小値に誤りがありました。ふと思い出したので、謝っていることの証明だけします(具体的な値の求め方も読んだけど、難しかったのでこのブログでは扱いません…)。

 まだ読んでない方はこちら。

natsu1014-brog.hatenablog.com
 まずx>0におけるテトレーションx^^n(画像ではxの左上にnを添えて表記)の定義と、x=0への拡張を考えます。

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 ちなみに連続の定義は「極限値lim_{x→a}が存在し、かつlim_{x→a}=f(a)」ですが、「極限値lim_{x→a+0}が存在し、かつlim_{x→a+0}=f(a)」は右連続といいます。同様に左連続も定義できます。

 また、注意したいのが0^^2=lim_{x→+0}x^^2=lim_{x→+0}x^x=1ですが、0^0=1ではないということです。0^0の値は明確には決まっていません。ただ、0^0=1と定義することが多いようです。

 恐らく、そう定義すると自然だからでしょう。分かりやすい例は、「0人のグループ0個から一人づつ選んだ組合せ」は「誰も選ばない」の1通りだから0^0=1、といったものが挙げられるでしょう。

 

 次に任意の自然数nに対する0^^nの値を考え、さらにxが十分小さいときのlim_{n→∞}x^^nの収束性について調べます。

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 命題が真であることから、lim_{n→∞}0^^nは振動することは自明です。また、その事実を使って、lim_{n→∞}x^^nが収束しない正の実数xが存在することも示しました。

 後者はε-δ論法を利用したのですが、あってますかねー。大学数学は教養範囲も独学で齧った程度なので、不安です苦笑

 

 今回は以上です。次はまた線形代数について書こうかな~。