積分による対数関数の定義(1)
ガンマ関数やベータ関数などの関数は積分で定義されることは有名ですが、Twitterで( を底とする)対数関数も積分により定義され、指数関数はその逆関数として定義されることがあるという話を見かけたので、それについて少し考えてみようと思います。
まず、基本的な指数関数・対数関数の定義は正の実数 に対して を指数関数と定義し、その逆関数 を対数関数と定義します。ただここでネックなのは実数全体、特に無理数の に対して の定義を与えないといけないことです。これは、例えば は数列 の極限として定義されます。大して難しい話ではないでしょうが、そこが少し面倒かもしれません。
一方、積分による定義を用いれば を底とする対数関数 は単に と定義できます。対数関数の性質
は次のように証明できます( は正の実数)。
【】
【】
を底とする指数関数 はその逆関数として定義される、つまり が成り立ちます。指数関数の性質
は次のように証明されます( は正の実数)。
【[tex: (3) の証明】
【tex: (4) の証明】