NTMRの数学メモ

数学について調べたことを書きます。高校数学に毛が生えた内容。

純虚数の階乗 Γ(ni+1)

 ガンマ関数により階乗を複素数全体に拡張でき、それにより''(1/2)!=√π''を得ることが出来たわけですが、せっかくなら複素数の階乗も計算したいものです。

 ということで、純虚数の階乗を(可能な範囲で)計算してみました。(z)!=Γ(z+1) なので、Γ(ni+1) を計算します。

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 恐らくこれ以上は解くことはできません。ただし n=1 のときは Γ(i+1)≒0.498-0.155i といった具合に、個々の近似値を出すことはできそうです。

 そこで 0 から 10 まで 1/2 おきの x  に対して (xi)! の実部と虚部をグラフに描くと、それぞれ赤と青の点のようになりました。

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 十分に大きい x では実部も虚部も 0 に近づいているようですが、符号は何度も変わっているようです。(途中で抜けている点もありますが、これはグラフ描写に使ったサイトであるDesmosの計算能力の都合によるものだと思います。)

 しかし、n!=n×(n-1)! のような分かりやすい関係性は見つけることはできませんでした。これだけで終わるのは残念なので、同じ x に対して (xi)! を複素数平面上にプロットし、各点を結んでみました。

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 ずいぶんキレイな曲線になりました。最後の方は渦を巻いています。また、負の x に対しても同様にすると、これと x 軸に関して対称な曲線が現れました。 

 また、今回は Γ(i+1) や Γ(2i+1) などを対象にしましたが、Γ(z+1)=zΓ(z) が成り立つので例えば Γ(i+2) は Γ(i+2)=(i+1)Γ(i+1)≒0.653+0.343i のようにして求めることが出来ます。だからこそ Γ(ni+1) を一般化することができれば嬉しかったのですが、そんなうまい話はないのかも知れません。

 今回はこのへんで(ーωー)ノシ